Field guide · 実物で見分ける

カマキリ

Praying Mantis

Mantodea(カマキリ目)

ここでは身近なカマキリ類の探し方と、代表的な見分け方を紹介します。写真の一例はオオカマキリです。日本では複数種が見られます。

動かない草の形。身近なカマキリ類の探し方と、代表的な見分け方。

白い面に止まるオオカマキリ。鎌状の前脚と細長い体、翅の縁の緑が見える
カマキリ類の一例:オオカマキリ(実物写真)

写真: TekuraDF · Wikimedia Commons · CC0(リサイズ・EXIF除去あり。種はオオカマキリ)

30秒でわかる

動く虫を追うな。じっとしている草の形を探す。

  • 見つけやすさ 中(擬態が上手く、探すコツが要る)
  • 季節 夏〜秋。成虫は秋に見つけやすい場面が多い
  • 場所 草地、林縁、河原、公園の植え込み、空き地
  • 時間帯 日中。じっと待つ姿を探す
  • 注目ポイント 鎌状の前脚と動かない姿勢

見つけやすさは科学的な個体密度ではなく、ANIMAL PINS編集基準による観察難度の目安です。

まず見るポイント

まず鎌状の前脚。次に頭の形と動かない姿勢。

本ページはカマキリ(総称)の探し方です。色(緑・褐)だけで種を決めず、前脚・体型・環境をセットで見ます。

前脚(鎌)

折りたたんだ鎌状の前脚が最大の手がかり。付け根まわりの色は、身近な大型種を切り分けるときの重要ポイントです。

頭と姿勢

三角形の頭を動かし、獲物を注視する。草に沿ってほぼ動かない待ち伏せが典型です。

体型と環境

細身か幅広か、草地か林縁か。場所と体型のメモは種推定の助けになります。

どこで見つける?

花・大きな葉・草地の縁。動かないものを疑う。

カマキリは「走っている虫」を追うより、花や葉に擬態して止まっている個体を探す方が成功しやすいです。

草地・空き地・河原

バッタなどの獲物が多く、待ち伏せに適した環境です。

視線の置き方

  • ススキやセイタカアワダチソウなどの茎・花
  • 草の色に溶け込む緑型・褐型
  • 動かない「棒状の影」

林縁・低木

種によっては草むらより樹上・低木を使う場合があります。

視線の置き方

  • 葉の上面・枝先での静止
  • 花に来る昆虫を狙う位置

公園・庭・植え込み

都市部でも管理されすぎていない草地や植え込みで見つかります。

視線の置き方

  • 花壇の縁、生け垣のすき間
  • 街灯まわりに来る昆虫を狙う個体(夜間は注意)

いつ見つける?

夏〜秋が中心。秋は成虫が目立ちやすい。

夏

成長中の個体も含め、草地で探すシーズンが本格化します。

秋

成虫が目立ちやすい。種調査でも秋が選ばれることが多いです。

初冬

種によっては遅くまで見られることがあります。卵鞘(卵のう)の観察に切り替えるのも一手です。

春

卵鞘から孵化が進む季節。成虫はまだ少ない場面が多いです。

時間帯

  • 午前 — 露や柔らかな光の中で、静止個体を探しやすいです。
  • 午後 — 花に来る昆虫が多い時間帯は、待ち伏せ位置も変わりやすいです。
  • 夕方 — 見えにくくなる前に切り上げ、足元に注意。

写真で見分ける

鎌状の前脚と、付け根まわりの色が同じ個体で見えるかを確認します。

オオカマキリの横顔寄り。鎌状の前脚と付け根まわり、翅の緑の縁が見える
見分けの決め手:前脚と付け根まわり

写真: TekuraDF · Wikimedia Commons · CC0(前脚〜胸部をクロップ・EXIF除去あり)

オオカマキリとチョウセンカマキリの見分け方

身近で混同しやすい大型2種は、前脚付け根の色から。

vs オオカマキリとチョウセンカマキリ

結局ここを見る:前脚付け根まわりの色

大型2種はよく似ます。平塚市博物館などの案内では、前脚付け根の色や後翅の色が識別ポイントとされています。ここでは実写で付け根まわりを見比べます(例)。

オオカマキリ — 付け根まわりの色を見る

オオカマキリ。折りたたんだ前脚の付け根まわりが淡い色に見える
Tenodera aridifolia

写真: TekuraDF · Wikimedia Commons · CC0(前脚〜胸部をクロップ)

チョウセンカマキリ — 付け根まわりの色を見る

チョウセンカマキリ。前脚の付け根のあいだに橙色の斑が見える
Tenodera angustipennis

写真: Yasunori Koide · Wikimedia Commons · CC BY-SA 3.0(リサイズ・EXIF除去あり(DSCN9576))

vs ハラビロカマキリ

結局ここを見る:腹部の幅と樹上性

ずんぐりした腹部と、草むらより樹上・植え込み寄りの出現が手がかりになります。

観察マナー

捕まえる前に、観察だけで十分だと思います。

  • 捕まえなくても観察できる。無理に触らない。
  • 卵鞘や産卵中の個体を邪魔しない。
  • 草むらでは他の危険生物にも注意する。

写真を撮るポイント

全体の美しさより、前脚付け根まわり・横顔・体型が後から見える写真を残します。

  • 前脚クローズ — 付け根の色・内側の模様が入る一枚。
  • 横顔・全身 — 頭の向きと体型(細身か幅広か)がわかる距離。
  • 環境 — 草地・花・樹上など、どこにいたかがわかる引きの写真。

撮影マナーは 野生動物を撮影するときのマナー もあわせてどうぞ。

観察するときの注意

見つける。でも、邪魔しない。

  • 捕まえなくても観察できる。無理に触らない。
  • 卵鞘や産卵中の個体を邪魔しない・持ち帰らない。
  • 草むらではハチ・ダニ等の他のリスクも同時に注意。
  • 私有地の草地や畑への無断立入をしない。

観察ミッション

アプリの実績や報酬ではありません。観察の視点を伝えるチェックです。

ANIMAL PINSで集められるPin

見つける・見分けるのは実物写真。集めるのはPinです。

カマキリのコレクション用Pin(実物写真ではありません)
コレクション用Pin(実物写真ではありません)

現場で鎌状の前脚や付け根まわりの色などを確認できたら、ANIMAL PINSに記録してPinを集められます。

アプリで記録する

基本情報

Pin正本と、観察に役立つ補足情報です。

和名カマキリ
英名Praying Mantis
学名Mantodea(カマキリ目)
Pin IDpraying_mantis
カテゴリ昆虫
分類の扱い目レベルを意識した総称Pin(種は写真で追い込む)
狩りの型待ち伏せ型。動体視力で獲物を捉える
主な環境草地・林縁・河原・公園など(種で好みが分かれる)
日本の状況よく知られる一方、種ごとの分布情報はまだ限られる地域もある

写真クレジット

識別用の実物写真の出典です。各画像のライセンス条件は画像単位で適用されます(ページ全体のライセンス変更ではありません)。

  • オオカマキリ(Hero・識別) — TekuraDF / Wikimedia Commons / CC0。原ファイル Tenodera aridifolia(Female,Japan,2017.10.08).jpg。広島。ページはカマキリ総称の入口例として使用。リサイズ・前脚クロップ・EXIF除去あり。 — 出典 · ライセンス
  • チョウセンカマキリ(比較) — Yasunori Koide / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0。原ファイル Tenodera angustipennis Saussure(Pregnant) DSCN9576.jpg。前脚付け根まわりの色が識別用途で視認可能であることを目視確認。リサイズ・EXIF除去あり。 — 出典 · ライセンス

執筆・更新日・参考情報

参考情報は記事内容の裏付けのためのものです。外部サイトの方針・内容は各運営者に帰属します。 観察の可否や立入ルールは、現地の規則と安全管理を優先してください。

カマキリを見つけた?

前脚や姿勢がわかる写真が撮れたら、ANIMAL PINSへ記録してみよう。